ハロウィンと夜の物語~アイルランドの飢饉~

 昨日の続き。最近の人類史で、ケルト人は島にはいなかったという説が出てるとか聞きましたが、そこを追求するといつまでも本編の考察へたどり着けないので割愛します。あと、さらに辿ると、ハロウィンの元になった習慣はスカンジナビアから来てるそうな。

 今回は、アイルランドの飢饉について。現代になっても揉めていますが、アイルランドはグレートブリテン及びアイルランド連合王国という形で1801年からロンドンの政府によって統治されていましたが、製造業は発達せずもっぱら農業だけが主要産業みたいな状態だったそうです。しかも、日本とかと違い兄弟全員が畑を相続できるというのでやっていたので、だんだん自分の畑の面積が細かく分けられていくことになっていきます。最初は麦を作っていたのが、自分の畑でジャガイモを作るようになっていき、だんだん主要な食糧がジャガイモのみといっていいような状態になっていきました。ジャガイモはわりと丈夫なので、貧乏な農民でも育てればそこそこ収穫できるし、冬でも大丈夫といいことずくめのように見えたからです。大きい畑だと地主さんに金を払わなきゃならなかったから、貧乏な農民はそれを避けるため自分のところでジャガイモを、という方法をとらざるを得なかったらしい。

 しかし、1845年から1849年の五年間、ジャガイモに疫病が発生して不作が続いてしまいます。昔は植物の病気というのに対して知識も対処法もなかったのでどうしようもなく、さらに政府の無策というか上の人の利己主義がひどい状況に拍車をかけました。普通国内で飢饉が起きたら、他の国なんぞに輸出しないようにするもんだというのが庶民の感覚ですが、当時アイルランドの貴族はほとんどブリテン島に住んでいて、もし輸出禁止にして自分らの地代がへったらどないしょうと考える人が多かったので、輸出禁止をさせないようにしたんだそうです。このジャガイモの疫病はヨーロッパの他の地方でも広がっていたようですが、他の国ではちゃんと国民の救済措置を執っていたのに対し、アイルランドはこの有様。うん、どっかの日本を見ているようですね。国民の生活が第一(※ただし金持ちに限る)ってことですね。そういうわけで、餓死者が出てるのにアイルランドから食料が輸出されるという状況が続いたのでした。

 いちおうの対策はとったとは言え、調達した食料を安価でかいとるとかそういう焼け石に水的なものだったり、政府が直接援助する対象を「土地を持たないもの」とかに限定したため、ただでさえ小さい畑しか持っていない農民が、その土地を安い値段でうっぱらったりしてもう目も当てられない有様だったそうな。畑がなければ作物は取れない、作物が取れないと食糧不足という悪循環。飢饉が長引いたのはこういう無策のためもあったといわれています。うむ、初めて見るはずなのに、この奇妙な親近感はどこから湧いてくるのだろう。答え:今の日本の政治

 その結果、多くの人がアメリカとかイギリスとかオーストラリアとかに移民していくこととなったのですが、このときに根付いたイングランドへの不信感がのちに独立運動を引き起こします。そして、アイルランドの言語を話す人が激減し、英語が優位になってしまったり、アメリカにおいてはアイルランド系移民がかなり多くなったため、後に相当大きなコミュニティを形成するに至ったりと、いろいろなことが起きたらしいです。ケネディさんの先祖もこのときアメリカへ移り住んだんだそうな。

 ちなみにこの飢饉について、後にイギリスは謝罪しましたが、それも1997年のことです。つい最近ですね。

 アイルランドはカトリック系、アメリカはプロテスタントが多いので、アイルランド人を排斥せよという声もあったそうです。

※ウィキペディアなどを参考にしました。

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